建物の効率を上げる方法

ステータス

 住宅区の建物を除くほぼ全ての建物には効率というステータスがあり、今作ではこの効率を上げることが都市の経営を安定させる上で重要になっている。このページでは効率がどのように影響するのかと、効率の上げ方について解説する。

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効率による建物のステータス上昇

 効率とは、その建物が働く能力を示すものとなっている。効率の値が高ければ高いほど、その建物は標準となるスペック以上の働きをする。建物によって働きは異なるため、建物の種類ごとにどのような影響がでるのかを解説する。

 生産特化施設

 生産特化施設は畜産業・穀物栽培・石炭採掘・石油採掘などの一次資源物資を生産するための建物で、効率のステータスが設定されている。時間あたりの基本的な生産量は、建設時に指定する採取・採掘する範囲と埋蔵量によって決定される。そして、その基本的な産出量に効率を掛け合わせたものが最終的な産出量となっている。そのため同じ産業特化施設だとしても、効率75%の施設に比べ効率150%施設では時間あたりの生産量が2倍になる。
 注意点として、埋蔵量が決まっている鉱石・石炭・石油採掘は効率を上げすぎると短時間で掘り尽くしてしまいやすくなるというデメリットも存在している。枯渇を心配するのであれば採掘施設の占有面積を狭くして、時間あたりの産出量を低下させた方がよい。広大な埋蔵場所に狭い採掘施設を建てると、かなりの長期間採掘できるようになる。

「産業特化施設と埋蔵資源」 解説ページリンク
「1次資源」 解説ページリンク

 効率は 

・従業員の幸福度
・電気料金
・水道料金


の影響を受ける。

 産業区・オフィス区

 産業区・オフィス区では一定の原料を消費して商品を生み出しており、こちらの建物にも効率のステータスが設定されている。これらの施設の効率が高いと生産にかかる時間が短縮されるため、短時間に大量の商品を作ることができるようになり企業の収益性が上がる。収益性が上がれば都市の収益も増えるようになり、都市にとって良い影響をもたらす。
 しかし時間あたりの生産量が増えると、原料を運び込むトラックと商品を輸送するトラックのどちらもが増える。都市の交通への負担が増加するため渋滞が発生しやすくなり、渋滞によって原料が届くのが遅れる場合もある。原料が無ければ生産もできないため、せっかく効率を上げても無駄になってしまう可能性がある。せっかく上げた効率を最大限生かすためにも、産業区周辺の渋滞対策は必須。オフィス区周辺については効率を上げてもトラックの出入りがそれほど増えないため、渋滞も発生しにくい。

「産業区」 解説ページリンク
「オフィス区」 解説ページリンク
「渋滞対策」 解説ページリンク

 産業区とオフィス区の建物は

・産業効率 オフィス効率
・従業員の幸福度
・電気料金
・水道料金
・都市の効果
・都市の生産特化 


の影響を受ける。

 商業施設

 商業区では、産業区から商品を仕入れて市民に販売している。効率が上がると商品を安く商品を仕入れ、電気の消費量が減り、広範囲の客を呼び寄せることができるようになる。効率を上げることで商業区の収益性が良くなり、都市の税収も増える。
 効率が高くなるとかなり遠い地点からも顧客を呼び寄せることができるので、買い物客による渋滞が発生しやすくなる。買い物客が多いと商品が大量に売れるようになるので、商品を仕入れるトラックの数も増えさらに渋滞が発生しやすくなる。商業区周辺はこのゲームにおいて最も渋滞しやすい地点なので、効率を上げるときは念入りな渋滞対策が必須。
 産業区と同じように、商業区では商品が無いと販売もできない・・・・ということは無く、なぜか在庫が全くない商業施設でも売り上げがある。市民はインターネットで商品を購入することができるようになっているため、無在庫販売をしているという説もある。公式はこれを認知しているが、バグか仕様なのかを明言はしていない。

商業区の建物は

・従業員の幸福度
・電気料金
・水道料金
・都市の効果


の影響を受ける。

 商業区の詳細を見ると販売しているものが宿泊となっているものもある。これは観光客が泊まるホテルで、商業区の建物の中でも少し特殊な扱いになっている。そのためか、商業区の建物でも販売が「宿泊」になっている建物は、オフィス効率の影響を受ける。

「商業区」 解説ページリンク
「魅力度とホテル」 解説ページリンク

 発電施設

 発電施設の効率が上がると、効率の割合分発電量が増加する。ガス発電所と石炭発電所は効率が上がった分の燃料消費量も増えるので、貯蔵容量に注意しよう。発電効率が良すぎて、頻繁に燃料切れになるなら貯蔵容量を上げるアップグレードも視野に入る。

 発電所は

・サービス予算
・従業員の幸福度

の影響を受ける。

「発電所」 解説ページリンク

 公共サービス施設


 病院通信警察消防郵便などのカバーエリアを持つ公共施設の効率が上がると、そのカバーエリアが広がるというメリットがある。ただし、上の画像を見てもらうと分かるが、効果はあまり大きくない。効率が100%から167%まで上昇していることに対して、カバーエリアは2~3割の上昇程度。

 一方、効率が100%を下回った時のカバーエリアへの影響はかなり大きい。効率が25%減少しただけで、カバーエリア全域のネットワークの色が黄色になった。そのため、公共機関の効率は100%を切らないようにすることが重要だということがわかる。

 その他にも

水道施設の上下水の処理量
通信サービスの許容量
学校の卒業までの時間と退学率
火葬場の死体の焼却スピード
ゴミ処理場の処理スピード

の快適性
・車両の整備速度


など時間当たりの効率が増減するという影響がある。ここで注意したいのが時間当たりの効率が上下するだけなので、所属する車の台数(バス・救急車)や許容人数(病床・刑務所)が増えるわけではないということ。

 都市全体に影響する効果を持った施設

 一部の施設には、都市全体の効率・魅力度・犯罪率・大気汚染量・感染病リスクなどなどを変化させる施設が存在している。例えば、工科大学は都市全体の産業・オフィス効率を10%上昇させる効果を持っており、工科大学自身も効率が設定されている。工科大学自身の効率が上がることで、都市全体の産業・オフィス効率を上げる効果も上昇させることができる。上の画像では工科大学の効率が約148%になっている。工科大学による産業・オフィス効率上昇量は10%だが、実際には産業・オフィス効率が約15%上昇するようになっている。たった5%の違いだが、効果は都市全体に影響するのでかなり大きい影響力を持っている。

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効率の上げ方(優先度順)

 効率は企業を選択して効率の項目にカーソルを合わせることで表示させることができる。効率は様々な要因で増減し、減少要因を取り除きたい場合は(従業員不足・ネットワーク不足など)その問題に対処することで解決できる。効率を上げたい場合については明確に説明されている方法が少ないため、ここで解説していることを実施するとよい。

 特殊施設建築

 特殊施設の中には都市全体の効率を上げる機能を持つ建物がある。上の画像の建物の場合、都市全体の産業区の効率を2%上げる効果を持つ。上昇量は少ないが、なんといっても維持費が全く支払わずに都市全体の効率を上げられるのが非常に魅力的。ただし、建物を建設するためには特定の条件をクリアする必要がある。アンロックされたら、迷うことなく積極的に建設しよう。設置場所が決まっていなければ、マップの端に建てるのでもよい。道路をつながず市民が使えない状態で下水や停電のアイコンが出ていたとしても、効率上昇の効果は一切失われない。逆に、特殊施設の効率を上げても、都市全体の効率アップの効果が増加したりはしない。

全ての特殊施設を建てたときに得られる効果の合計量

都市全体の産業効率上昇(+20%)
都市全体のオフィス効率の上昇(+9%)
・都市全体の魅力度向上(+18%)
・都市全体の輸出収入上昇(+2%)
・都市全体の輸入費用低下(-12%)
・都市全体の油脈・鉱脈の埋蔵量向上(油脈+10%・鉱脈+10%)
・都市全体の土壌・大気汚染の低減(大気汚染-5%・土壌汚染-5%)
・都市全体の大学・総合大学の卒業率向上(総合大学+8%・大学+1%)
・都市全体の総合大学への進学率(+40%)
・周辺の犯罪率低下
・付近の福祉度向上

 工科大学建設

 工科大学は都市全体の産業効率とオフィス効率を一律10%上げてくれる優秀な学校。建設費は高いが、維持費の割に学校の定員が多いので最初に総合大学を建てるくらいなら工科大学を建てた方がよい。広い土地が必要なのが少しだけネック。維持費の割に得られる恩恵が異常に多いので開発ポイントが余っているのなら優先度はかなり高い
 特殊施設と違い、こちらは道路につないで機能している状態を保たないと産業効率増加の効果が発揮されないので、マップの端に建てるような使い方はできない。

 従業員の幸福度を上げる

 幸福度を最大まで上げると、設定上では最大20%ほどの効率が上げられる。すべての市民の幸福度を最大まで上げることはできないので、実際は19%が上限のようなもの。
 公共サービスの効率を上げる唯一の手段であり影響を及ぼす範囲が広いことが特徴。都市の設計を正しくしていれば幸福度は上がっていくので、手慣れた市長なら意識する必要すら無い。

「幸福度」 解説ページリンク

 水道料金・電気料金の値段を下げる

 経済→サービスのタブでサービス料金を決定できる水道料金と電気料金を下げる。10%下げるごとに商業区・工業区・オフィス区の効率が一律1%上がる。電気・水道のどちらもサービス料金を無料にすると、商業区・工業区・オフィス区の効率を20%上げられる
 ただし、都市への財政負担はかなり重い。特に序盤にサービス料金を下げすぎると都市の経営破綻まっしぐら。都市経営の序盤では企業のレベルが上がっていないことが多く、レベルの低い企業は電気と水道の使用量が多い。使用量に応じでサービスによる都市の支出も増えるので、都市の負担もかなり大きくなってしまう。序盤では、都市の収益がそもそも赤字になっていることも多いので企業の効率が上がったところで、サービス負担料が税収を上回ってしまうので経営破綻に陥りがち。(筆者もこの落とし穴に一度はまった)。都市が十分成長していて、一時的な大赤字に耐えることができれば更なる大都市への発展が望める。

 空港の建設

 空港は公共交通と貨物ハブであると同時に都市全体のオフィス区の効率を3%・魅力度を5%上げてくれる建物。数値は大きくないが公共交通と貨物ハブはどのみち必要になるので、港や鉄道よりも先に空港を建ててもよい。

 唯一「都市全体のオフィス区の効率を上げられる施設で建設上限が無い」という特徴を持つ。空港の効率が下がるとオフィス効率を上げる効果も失われてしまうので、マップの端に何個も空港を建てるという使い方はできない。ただし、空港の効率を維持できるのであれば上限なくオフィス区の効率を上げることが可能というとんでもない施設。修正の可能性はあるが、『1.1.2f1』時点では有効となっており空港だけでオフィス区の効率を112%上昇させることができるところまでは確認している。

 都市の生産特化

 産業区とオフィス区の建物は生産するのに必要な資源が決まっており、商業では販売する品物が決まっている。これらの必要とされる資源が大量生産されていると、その建物の効率が上がる。例えば、石油化学製品(ガソリン)が都市内部で大量生産されていると、それを販売する商業区の中のガソリンスタンドの効率が上がる。また、石油化学燃料を使用する産業区の中のペットボトル製造業者の効率が上がる。このように、都市の生産特化による効率アップを目指したい場合には、産業特化施設の中の一部の産業だけを集中的に建設することで実現可能。
 ただし、生産特化させることのデメリットもある。例えばどこにでも建設できる採石場を大量に建設すると、確かに岩を消費する産業の効率が上がる。しかし、岩が鉱石に加工され、鉱石が電子部品や化学製品に加工される過程で、大量の石油化学製品が必要となる。有限な資源である石油化学製品を岩と同じ量だけ生産することは不可能なので、輸入に頼ることとなる。石油化学製品の価格は輸入量に比例して高くなるので、加工業者は石油化学製品の価格に悩まされる。石油化学製品(ガソリン)は市民も購入するので、市民の生活も苦しくなりやすい。

効率を下げてしまう要因

 効率は、上がる要素よりも下がる要素の方が多い。そのため、ここまで効率を上げる方法について解説してきたが、実は効率を下げない方が重要になっている。効率低下要因はわりと簡単に対処できるものが多いので、早めに対処しよう。

 従業員不足

 不足している従業員の割合だけ効率が落ちる。おそらく最も発生しやすく効率低下の割合も最も大きい要因。100人の従業員が必要で50人しか採用されていなければ、効率50%下がってしまう。長期的な従業員の不足が発生すると「労働者が不足」「高学歴労働者が不足」のアイコンが出てしまう。市民が就職先を選ぶ優先順位は近さと交通の良さなので、従業員が不足している地域の近くに住宅地を建てる公共交通サービスを充実させよう。

「労働者が不足」アイコン 解説ページリンク

 疾病中の従業員

 全従業員のうちの病気の従業員の割合だけ効率が減少する。雇用人数が少ない企業だと、一人病気になるだけで効率の低下は大きくなる。10人しか従業員がいない企業で一人病気になると効率は14%も下がってしまう。16人の企業では5%下がり、38人の企業では3%下がる。一方、高密度オフィス区のような従業員が160人規模の企業であれば、1人2人病気になったとしても1%の効率低下で済む。
 病気については健康度と一定の確率によって発生するため、医療カバーエリアを都市全域(特に住宅区周辺)に張り巡らせることが重要。

「病院とカバーエリア」 解説ページリンク
「健康度」 解説ページリンク

 ネットワークの品質

 通信施設のカバーエリア外にある建物は効率が低下してしまうので、商業区・産業区・オフィス区周辺には通信施設を建てた方がよい。カバーエリア内の企業の数と規模によってカバーエリア自体が縮小されるので、定期的な見直しも必要。ただしカバーエリアに入ってさえいればよいので、電波が弱くても(カバーエリアがオレンジ色でも)問題ない。
 電波強度は商業区・産業区・オフィス区は弱くてもよいが、お金に余裕があれば住宅区はなるべく緑色を維持したい。緑色を維持すると市民の幸福度が上がるので、間接的に企業の効率も「従業員の幸福度」によって上がることとなる。これらの点から、商業区・産業区・オフィス区は数でカバーできるラジオ塔で十分であり、住宅区にはサーバーセンターなどの緑色を維持しやすい通信施設の方が向いている。

「通信施設」 解説ページリンク

 郵便物の取り扱い

 ほぼ全ての建物は郵便物をやり取りしており、郵便物が溜まると効率が低下する。特にオフィス区は産業区・商業区よりも郵便の数がかなり多く、オフィス区の高層ビル群を建てると郵便が溜まって真っ赤になりがち。しかも郵便物はすぐに配達されるわけではなく、解消には時間がかかる。序盤は郵便物自体が少なく、小さな郵便局でもよいので配置しておいた方がよい。

「郵便局」 解説ページリンク

 その他の効率低下要因

 その他にも、電気・水道などの基本サービスが足りていないことがあると効率は低下してしまう。効率低下は都市にとって重要な課題となるので、優先的に対処するようにしよう。

効率最高値(MOD不使用)

 筆者の2024/4/1時点での効率最高値は産業区での274%

オフィス区では空港を建てて、空港の効率を100%以上維持できる状態であれば上限は無い。362%までは確認済み。

商業区で226%

商業区の建物のホテルは、商業施設扱いだがオフィス区の効率上昇効果に影響される。そのためホテルの効率はオフィス区の効率と同じように、空港が建てられるかぎり上限が無い

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