ParadoxMOD【Realistic Parking Mod】リンク
目次
概要
自家用車の動作や経路選択には経路選択AIが使用されているが、目的地となる駐車場の検索があまり賢くない。一つの狭い駐車場に何台もの車が押し寄せるため、途中で引き返したり、駐車場周辺で渋滞が発生したり、空いていない駐車場に進入したりする。また、住宅やオフィスに設定されている駐車場や地下駐車場は、住人の数に対して極端に少ない。これらの問題を解決してくれるのが、この【Realistic Parking Mod】になっている。
前提MOD
前提MODなし 単体で機能する。
導入確認

modが正しく導入されていれば、オプションの一覧に【Realistic Parking Mod】のオプション項目が出現する。
オプション設定
このMODは操作がオプション設定のみとなっている。数値の意味やそれぞれの要素が複雑なので、個別に解説していく。
駐車場需要の喚起【Induced Demand】

一番上のチェックの項目。これにチェックを入れると、一つの駐車場に複数の車が殺到することがなくなる。原理としては、一つの駐車場に一定数以上の自家用車が目的地として設定された場合に、その駐車場はそれ以上目的地として設定されなくなるというもの。その一定数(目的地上限)と一定時間後に再検索される時間(再建策時間)をこの項目で変更できる。
目的地上限は、
その駐車場にある空きスペース × ① + ②
で計算される。上画像の状態で、駐車場の空きスペースが4であれば、目的地上限は9となる。そのため、9台の車に目的地に設定された場合は、それ以上目的地として設定されなくなるというもの。
要求リセット長さ(時間)は、フレーム数に相当する。そのため、上画像の場合は6000に設定されているため、目的地上限数に達した駐車場は6000フレーム後に目的地として設定可能となる。説明欄にはゲーム内1分は182フレームに相当するとある。そのため、ゲーム内時間で32.96分経過するとリセットされることになる。
再ルート距離【Reroute Distance】

上から2番目のチェックを入れる項目。
目的地の駐車場が駐車不能となった時に、それに気づいて目的地を変更する距離。この値がバニラ状態では大きく、頻繁に駐車場が満車と空車を行き来するため、自家用車の目的地が頻繁に変わる。目的地が頻繁に変わると無理なUターンが増えるので、無理なUターンを少なくするためのオプション。この値を小さくすることで、目的地周辺に着いてから満車に気が付くという動きになる。
個人的には、チェックを入れない方がよい。駐車場需要の喚起(一つ上の項目)にチェックが入っている場合は、頻繁に目的地が変わることはなくなり無理なUターンも減る。また、目的地の近くに来ないと満車かどうかわからなくなるというのは、自家用車がさまよう時間が長くなり渋滞の原因ともなる。
一方その反応は現実的ではあるため(普通は駐車場に近づかないと満車かわからない)、渋滞が発生しにくい町ならオンにするのもあり。このあたりは好みでオンオフをするとよさそう。
最低駐車台数【Parking Minimums】

中・高密度住宅のガレージやオフィス区の建物などに設定されている駐車場の台数を変更するオプション。具体的な数値を設定するのではなく、世帯数・従業員数に比例してどれだけ駐車場台数を増やすのかという設定ができる。
注意点として、ガレージを持たない建物には影響を与えない。ガレージとは下画像のように、地下にある駐車場で、停車している車が見えなくなる(描写されなくなる)駐車場のこと。これらは車が何台駐車できるのかが数値で決まっている。

下画像のように、駐車場が見えている建物やそもそもガレージが無い建物は影響を受けない。また、設置できるタイプの駐車場も増えたりはしない。

パフォーマンスへの影響

このMODを入れることによって、ゲームは少し重くなります。100万人・20万人・2万人の都市で検証したところ、100万人・20万人都市で平均FPSが2程度落ちる結果となりました。主にCPUへの負荷が大きくなるようです。検証にはFrameViewを使用しています。
経路検索が少なくなるのでCPU負荷が低減するとおもっていましたが、この結果は意外でした。おそらく、駐車場の目的地上限の計算が思った以上に負荷をかけているようです。
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