学校は市民の学歴を上げるために必要な施設。高い学歴には様々なメリットが存在しており、都市を健全に運営するためにはとても重要。適した時期に適した教育機会が設けられていなければ、都市の平均学歴は落ちてしまう。序盤から必要となる施設と、そうでない施設もあるため見極めが必要。
学歴に関しては、市民のページで解説しているため、そちらを参照してほしい。
目次
教育施設の過不足

人口が増えると、必要な学校の数も増える。人口の増加に合わせて学校の数を調整することが重要。情報ビューの教育の項目で過不足を確認できる。上の画像では小学校が足りていない。この場合は小学校を新しく建てるようにしよう。

ただし、小学校については徒歩で通うことができる範囲に学校がないと通学できない。たとえ小学校の数がグラフでは足りていることがわかっても、地区によっては不足している場合がある。情報ビューで教育を選択すると住宅区の建物は学歴無しの場合赤色に着色されるので、赤色が多い地区には優先的に小学校を配置するとよい。
卒業にかかる期間と退学率
学校には卒業にかかる時間という項目がある。これは学校の種類によって基礎的な値が決められていて、学校の効率・建物のアップグレード・学生の福祉度によって上下する。効率が高いほど、アップグレードされているほど、福祉度が高いほど卒業にかかる時間は短くなる。逆にこれらの数値が悪いと卒業にかかる時間は長くなるよう設定されている。
卒業にかかる時間の基礎値
小学校 6ヶ月
高校 12ヶ月
大学 10ヶ月
工科大学 13ヶ月
医科大学 13ヶ月
卒業にかかる時間の他にも退学率という項目がある。これは、卒業にかかる時間と同じように、学校の効率・建物のアップグレード・学生の福祉度によって決まるが、他にも学校までの通学時間・都市の仕事の充実度・市民の年齢によって上下する。通学時間が長いほど、都市の仕事が充実しているほど、市民の年齢が高いほど退学率は上がる。
教育機関の種類
教育機関は大きく分けて、小学校・高校・単科大学・総合大学(工科大学・医科大学含む)がある。
登校しない → 学歴なし
小学校卒業 → 低学歴
高校卒業 → 平均学歴
単科大学卒業 → 高学歴
総合大学卒業 → 非常に高学歴
学生の定員と維持費
パッチ「1.1.6f1」のアップデートにより全ての公共機関の建物は、建物自体の整備費用と従業員の賃金の合計金額が建物の維持費として必要となった。一般的な公共機関は建物が建つと同時に最大人数の従業員が募集されるため、就職希望者が極端に少なくなければ定員まで従業員が入る。

しかし、学校は生徒の人数が生徒の定員を下回っている場合に、募集される従業員の数も少なくなる。そのため生徒の人数が定員割れをしていれば、従業員の数も少なくなり維持費が安くなるという仕様がある。序盤から定員が多めの大きい学校を建設していてもそれほど多くの維持費がかからないので、最終的な人口や必要な土地を考えながら学校を建てた方がよい。
小学校



小学校は年齢層が子供のときのみ通学でき、卒業することで学歴なしから低学歴となる。学歴なしでは高校に通うことができないので、学歴なしのまま10代になると一生学歴なしとなる。そのため、最も優先して充実させるべき教育施設。一度でも学歴無しの大人の市民が多くなると、完全に世代交代するまで(10~15年)は平均学歴が上がりにくくなってしまう。
都市における子供の割合は10%~30%ほどになるため、大都市の住宅密集区域周辺では必要とされる小学校の数が多くなりやすい。サイズもそこそこ大きいので、後から追加しようとすると手間取ることもある。特に都市部中心にする予定の地区では、小学校建設予定地を決めるようにした方がよい。
定員が最大の時の維持費は102,200€となっている。学生一人当たりの維持費は102.2€。
拡張校舎(★★★)

生徒の収容人数を1.5倍[1000人→1500人]に増やすアップグレード。従業員数が増加するため賃金を含めた維持費上昇量は50,000€となっている。維持費対効果はそこそこで、学生一人あたりの維持費はごくわずかに減少する(102.2€→101.47€)。拡張校舎自体は追加の土地を必要としないので、優先度は高い。雑音公害が少しだけ増えることには留意したい。
遊び場(★★)

300mとかなり狭い範囲だが、住宅区の福祉度を上げる追加の土地が必要なタイプのアップグレード。維持費が非常に安く序盤では福祉度を上げる施設が解放されていないことと、維持費がそれほど高くないことから優先度はそこそこ高め。小学校周辺にスペースがあれば設置した方がよい。
学生の福祉度が高くなることで、卒業にかかる時間が短縮される。卒業にかかる時間が短くなることで退学率も改善されるので、意外と重要な要素。ただし、都市の市民の福祉度が最大値になっている場合は、建てても変化がない。
レクリエーション値や魅力度が設定されているが公園のカバーエリアがあるわけではないので、別途公園が必要。
子供診療所(★)

通学している生徒の健康度を+5%する追加の土地が必要なタイプの複数回アップグレード可能な建物。健康度上昇効果を示す文章がアップデート後から削除されてしまっているが、おそらく誤りで消してしまっている。維持費が非常に安いがその効果もとても弱いので、見た目が気に入っている場合は建設したらよいし、そうでなけれは建てなくても問題ない。診療所となっているが病人を受け入れているわけでもなく、学校で病人・怪我人が出た場合でも近くの病院に運ばれる。
小さな小学校



パッチ「1.1.6f1」で追加された新しい平屋が特徴の小学校。通常の小学校よりも規模が小さいので、序盤や小さな村に適性がある。素の状態での賃金を含めた維持費は41,000€となっていて、学生一人あたりの維持費は102.5€となっている。学生一人あたりの維持費は小学校よりもわずかに高いが誤差レベル。
拡張棟(★★★)

学生の定員を100人増やす追加の土地が必要な複数回アップグレード可能な建物。従業員数が増えるので賃金を含めた維持費上昇量は9,700€となっている。維持費対効果はそこそこであり、アップグレードすると学生一人あたりの維持費はわずかに減少する(102.5€→101.4€)。複数回アップグレードすることが可能なので、アップグレードするほど維持費対効果は良くなる。試しに小学校と同じ定員まで拡張棟をアップグレードすると、月あたりの維持費は1,500€安くなる。ただし、必要なスペースが広く素直に小学校を建てた方が良い。
ギムナジウム(★★)

周囲200mの範囲の福祉度を上げる効果を持つ追加の土地が必要な複数回アップグレード可能な建物。従業員が増えないので、純粋に維持費が2000[€/月]しかかからない。福祉度は序盤では上げられる方法が限られているため、わりかし有用。雑音公害も増えないので住宅地のすぐ横に建てても問題が発生しにくいのがメリット。

屋外レクリエーション値と魅力度が設定されているが、公園としての機能は無く、公園のカバーエリアは広がらない。
都会の小学校



パッチ「1.1.6f1」で追加された新しい背の高い小学校。小学校よりも定員が多く占有面積が狭いのが特徴で都会向け。素の状態での賃金を含めた維持費が107,200€となっていて、学生一人あたりの維持費が71.5€と小学校の中では最安。
追加階層(★★★)

生徒の収容人数を1.3倍[1500人→2000人]に増やすアップグレード。従業員数が増加するため賃金を含めた維持費上昇量は38,800€となっている。維持費対効果は少し悪く、学生一人あたりの維持費が増加する(71.5€→73€)。ただし、そもそも省スペース大容量という魅力的な特徴と拡張校舎自体は追加の土地を必要としないことから優先度は非常に高い。雑音公害が少しだけ増えることには留意したい。
校庭の遊び場(★)
学校周囲300mの福祉度を+1するアップグレード。維持費の割に効果が非常に小さいアップグレード。都市の資金が潤沢でない限りは非推奨レベル。外見もそこまで変わらず、中庭に遊具が追加されるだけ。
高校



年齢層が10代で低学歴の市民のみ通うことができ、卒業することで低学歴から平均学歴になる施設。パッチ「1.1.5f1」のアップデートによって、大人の年齢層でも通学できるようになった。占有スペースがかなり広い割に定員が少ないため、空き地の確保が難しい。
素の状態での賃金を含めた維持費が166,500€となっていて、学生一人あたりの維持費が208€となっている。
拡張校舎(★★★)

学生の収容人数を1.5倍[800人→1200人]にするアップグレード。従業員も増加するため、賃金を含めた維持費の上昇量は82000€になっている。学生一人あたりの維持費はごくわずかに減少する(208€→207€)ことと、追加の土地が必要ないこと、収容人数増加は都市の平均学歴を上げることからほぼ必須のアップグレード。
スポーツ場(★★★)

学校の周囲500mの福祉度を上げる追加の土地が必要な複数回アップグレード可能な建物。維持費が7,500€と安い割にレクリエーション値と魅力度が高い。サッカー場とアメリカンフットボールフィールドが似たような値になっているが、それらと比べて面積は大きいものの維持費の割に魅力度とレクリエーションの値が高い。ただし、この施設には公園のカバーエリアが存在していないので、一長一短となっている。
学校図書館(★★)

卒業率を上げ、卒業にかかる時間を短くするアップグレード。学校の効率・学生の福祉度にもよるが、だいたい1%退学率を下げ、卒業にかかる時間を1ヶ月短縮する。1%と1ヶ月はあまり大きな変化ではないが、あった方が都市のためになるので資金に余裕があればアップグレードした方がよい。
小さな高校


パッチ「1.1.6f1」で追加された新しい平屋が特徴の高校。規模が小さいので、序盤の町や小さな村に適性がある。素の状態での維持費は47,250€となっていて、学生一人あたりの維持費は118€になる。高校よりも学生あたりの維持費がとても安いので施設としてはかなり優秀。
拡張棟(★★★)

学生の定員を100人増やす追加の土地が必要で複数アップグレード可能な建物。従業員数が増えるので賃金を含めた維持費の上昇量は11,700€となっている。アップグレードにより学生一人あたりの維持費はわずかに安くなる(118€→117€)ため、かなり優秀。
高校 スポーツパーク(★★★)
小さな高校の周囲300mの福祉度を+3する追加の土地が必要で複数アップグレード可能な建物。維持費が極端に安く、建物の占有スペースが広いのが特徴。屋外レクリエーション値と魅力度は維持費の割に高いので、土地が空いていればアップグレードした方がよい。
都会の高校


パッチ「1.1.6f1」で追加された高い2棟の建物が特徴の高校。占有スペースが非常に狭いため、都市中心部等の使用できるスペースが限られる場所に適性がある。維持費も「高校」よりも安く、素の状態では94,500€となっていて、学生一人あたりの維持費は118€なので維持費対効果が良い建物。
追加階層(★★★)

生徒の定員を1.5倍[800人→1200人]にするアップグレード。従業員数が増えるので賃金を含めた維持費の上昇量は46,000€となっている。アップグレードすると学生一人あたりの維持費はわずかに減少(118€→117€)するためほぼ必須。
屋上スポーツパーク(★★★)

建物の周囲500mの福祉度を+4するアップグレード。屋外レクリエーション値が維持費の割にかなり高く、費用対効果は良好。少しでも維持費を削りたい状態でない限りは、アップグレードした方が良いか。
大学(単科大学)


10代と大人の市民が卒業することで、平均学歴から高学歴となれる施設。大学まで進学する市民が少ないこと、平均学歴の市民は総合大学と取り合いになること、そこそこの定員があることから、あまり何個も必要ない施設。必要となるスペースも狭く、後から追加するのにもあまり苦労しない。ただし、通学しようとする範囲がかなり広く設定されているようで、かなりの遠方から通学する学生もいる。駅の近くに設置したり、スクールバスを整備するなどしないと退学率が上がってしまうことには注意。
大学となっているが、日本人が想像するところの短期大学の扱いと同じ。一般的に言われる大学(4年制)は後述の総合大学の方。
定員が上限の状態での維持費は285,000[€/月]となっていて、学生一人あたりの維持費は285€。
拡張校舎(★★)

定員が1.5倍[1000人→1500人]になるアップグレード。従業員が増えるので賃金を含めた維持費の上昇量は132,200€となっており、アップグレードすることで学生一人あたりの維持費は低下(285€→278€)する。アップグレードとしては優秀であり、定員が足りなければアップグレード必須。
大学図書館(★★)

卒業率を上げ、卒業にかかる時間を短くする追加の土地が必要なタイプのアップグレード。学校の効率・学生の福祉度にもよるが、だいたい1%退学率を下げ、卒業にかかる時間を3ヶ月短縮する。単科大学は遠方からでも通う学生が増え、それこそ別の都市から来たりもする。そのため、通学距離が長くなりがちで退学率も上がりやすい。退学率が3%を超えるような状態であれば、アップグレードを考えよう。複数回アップグレードすることも可能となっており、最短で6か月の卒業・退学率0%も可能だが維持費が高額なので都市の破綻には注意。
総合大学(4年生大学)



10代と大人の市民が通うことで、高学歴から非常に高学歴になることができる施設。平均学歴でも通学することができるようになっているが、在学している生徒の割合は高学歴(大学卒業者)の方が多い。日本で言うところの4年生大学。大学と同じように、遠方から通学しようとする生徒が多いので、公共交通を充実させないと退学率が上がってしまう。
素の状態で賃金を含めた維持費は507,700[€/月]となっていて、学生一人あたりの維持費は253€。
拡張校舎(★★)

定員を1.25倍[2000人→2500人]にするアップグレード。従業員数が増加するので賃金を含めた維持費の上昇量は138,600€となっていて、アップグレード後の学生一人あたりの維持費はわずかに上昇(253€→258€)する。
総合大学図書館(★★)

卒業率を上げ、卒業にかかる時間を短くする追加の土地が必要なタイプのアップグレード。学校の効率・学生の福祉度にもよるが、だいたい1%退学率を下げ、卒業にかかる時間を3ヶ月短縮する。土地がある限り複数回アップグレードも可能で、最短で8か月卒業・退学率1%も可能。ただし、維持費が高額なので都市の破綻には注意。
総合大学公園(★)

維持費とレクリエーション値と魅力度を比べると、サッカー場の完全下位互換。外見もあまりよくなく、総合大学の見た目にマッチしているとは言いにくい。福祉度を上げる効果も弱く、維持費に見合うだけの効果があるとは思えない。サイズもそこそこ大きいので、他の公園を建てた方がまし。
工科大学(4年生大学)



広大なスペースを必要とする学校で、分類としては総合大学と同じ。10代と大人の市民が卒業することで、高学歴から非常に高学歴になることのできる施設。総合大学と比べると定員が少ない割に維持費が高く、素の状態での賃金を含めた維持費は469,700[€/月]となっていて、学生一人あたりの維持費は293€なので、単純な維持費対効果はあまりよくない。
ただし、都市全体の工業区とオフィス区の効率を10パーセント上げるとんでもない効果持ち。効率上昇による収益性の向上効果は非常に大きく、都市が大きくなればなるほど効果は顕著になる。建てるだけで効果が出るので、開発ポイントが余っているのであれば最初に建てるのは総合大学よりも工科大学の方がよい。
作業場改修(★★)

卒業率を上げ、卒業にかかる時間を短くするアップグレード。学校の効率・学生の福祉度にもよるが、だいたい1%退学率を下げ、卒業にかかる時間を2ヶ月短縮する。維持費が異様に高く、効果は小さいのであまりアップグレードする意味がない。
拡張校舎(★★)

定員を1.33倍[1500人→2000人]にするアップグレード。従業員数が増えるので賃金を含めた維持費の上昇量は177,800€となっていて、アップグレード後の学生一人あたりの維持費は増えてしまう(293€→308€)。維持費対効果は悪く、総合大学の枠を増やしたいなら総合大学をもう一つ建てる方が安上がりになる。ただし、アップグレードによって工科大学の外見がさらに良くなるため悩みどころ。
医科大学



広大なスペースを必要とする学校で、分類としては総合大学と同じ。10代と大人の市民が卒業することで、高学歴から非常に高学歴になることのできる施設。総合大学・工科大学と比べても定員が少ない割に維持費が高額となっていて建設費用もかなり高い。建設するとき都市の残り資金には注意が必要。
賃金を含めた維持費は479,700[€/月]となっていて、学生一人あたりの維持費は319€。
医療失敗率を下げて、病院の効率を上げるという都市全体にかかる特殊な効果を持っている。医療失敗率という単語がこの項目でしか出てこないので詳細は不明だが、おそらく病院に運ばれたあと治療が間に合わず死亡する確率を25%下げる効果。病院の効率については、高くなると病気にかかった市民が回復するまでの時間が短縮される。
どちらも重要な効果だが、維持費と建設費に見合うだけの効果ではない。都市の財政が安定した時期に建てる方がよい。
拡張校舎(★★)

学生の定員を1.3倍[1500人→2000人]に増やすアップグレード。従業員数が増えるので賃金を含めた維持費の上昇量は177,800€となっていて、アップグレード後の学生一人あたりの維持費は増加する(319€→328€)。
研究施設(★★)

卒業率を上げ、卒業にかかる時間を短くする追加の土地が必要な複数アップグレード可能な建物。学校の効率・学生の福祉度にもよるが、だいたい1%退学率を下げ、卒業にかかる時間を2ヶ月短縮する。土地がある限り複数回アップグレードも可能で、最短で6か月卒業・退学率0%も可能。ただし、維持費が高額なので都市の破綻には注意。
大学病院(★)

周辺1kmの住宅区の健康度を5%改善する追加の土地が必要なタイプのアップグレード。土地がある限り複数回アップグレードも可能で、健康度を底上げできる。一つのアップグレードで、患者を受け入れできる人数が100増える。病院としての性能については、病院のページで解説しているのでそちらを参照してほしい。
コメント
大学定員の変更が反映されていません!
報告ありがとうございます。
認知はしていたのですが、修正追いついていません。
申し訳ございません。