筆者が作成したベンチマーク用の100万人都市を公開します。どなたでも使用・再開発可能のセーブデータになっています。セーブデータにはMODが含まれていないため、どの環境でも(コンソール版でも)使用できます。ただし、ホームレスバグの修正のためにMODを1回使用したので、実績が無効化されています。
Youtube等の動画での使用も可能です。注意点として
再配布禁止
をお願いします。
この1点さえ守っていただければ、メッセージ等で許諾を取る必要もありません。
動画概要欄でこのサイトリンクを貼っていただけると筆者が喜びます。(喜ぶだけです)
目次
ベンチマーク用?
CitiesSkylines2は町の構成によって動作に必要なスペックが大きく異なります。公式に推奨スペックというものはありますが、町の構成によっては推奨スペックでも動作が重くなることがあります。そのため実際にどの程度のスペックのPCが必要なのかを知ることが難しい状態でした。そのため、安定的な動作の基準となるような都市があればよいと思いこの都市を立ち上げました。
シミュレーションスピードのベンチマーク

どのようにベンチマークを取っても問題ないですが、ある程度共通の基準で測定しやすいものがあると良いので、このサイトでのベンチマークの基準を決めています。
3600 ÷ 「ゲーム内で1時間経過するために必要な時間」
数値の意味は 現実時間の1秒でゲーム時間が何秒進むか という値になっています。
平均FPSをベンチマークとしてはダメなのか

結論としては、平均FPSはベンチマークとしてよい。
理由として筆者の3種類の環境を利用し、シミュレーションスピードとFPSに相関関係があるのかを測定した。その結果、どの環境においてもシミュレーションスピードとFPSに相関関係が認められた。
筆者の環境
筆者の環境①
CPU 7800X3D
クーラー 360mm簡易水冷
GPU RTX4070Ti
メモリ 32GB 6000MHz
筆者の環境②
CPU 5700X
クーラー AK400
GPU RTX3060
メモリ 32GB 3200MHz
筆者の環境③
CPU 3300X
クーラー AK400
GPU RTX3060
メモリ 32GB 3200MHz
筆者の環境④
CPU i7 6700
クーラー AK400
GPU RTX3060
メモリ 32GB 3200MHz
FPSとシミュレーションスピードの相関
平均FPSはFrameViewを使用。シミュレーションスピードは実測値。



どの環境においてもFPSが伸びるとシミュレーションスピードも伸びている。そのため、FPSはシミュレーションスピードと相関関係にあると言ってよいと考えられる。本当は母数がもっと多いと良いのだが、筆者のPC環境ではこれが精一杯だった。注意点としてGPUがボトルネックになっていないという条件が付きます。
配布



↓都市名クリックでダウウンロード開始
ZIPファイルになっています。Windowsの標準機能で解凍できますので、セーブデータが保存されている場所に配置することで機能する。いつかはParadoxMODの方で公開する予定ですが、とりあえず簡単に公開できるこのサイトで配布することとします。予約特典のランドマークを所持していない場合は、ランドマーク無しの方をダウンロードしてください。
都市概要
CPU負荷を低減させることを最も重視して都市設計をしています。突き詰めるとより低負荷の都市設計することも可能ですが、そこまですると都市に車が一切走っていない状態になったり、バスだらけ・電車だらけの町になってしまうため、現実味がある範囲にとどめています。
CPU負荷低減

市民のルート検索はCPUに大きな負荷を与えています。そのため人口に比例してCPU負荷も増大します。一方で、公共交通は巡回ルートが決まっているので、公共交通を使用した市民のルート検索は単純になりやすくCPU負荷が低くなります。そのため、公共交通を充実させることで都市のCPU負荷を低減させています。
また、ルートの全長が長くなると負荷が増加します。なるべくコンパクトな都市設計の方が動作が軽くなるため、高密度な都市設計になっています。
公共サービス

人口密度が最も高い状態だと、ゴミ・救急車・霊柩車問題が頻発します。ゴミ問題は住宅区を特区でかなり細かく設定し専用のリサイクルセンターを建てることで解決しています。上画像のように住宅区だけで17個の特区があります。ただし、救急車と霊柩車は特区専用の施設を建てても効率的に回収されません。そのため、都市周辺に可能な限り病院と火葬場を建てて、公共交通専用の地下通路を設計しています。しかし、人口密度が高すぎるので交差点での歩行者が交通を妨げ、公共サービス車両の到達を遅らせてしまいます。少ない車両でも簡単に渋滞になってしまうため、歩道橋を多数設置することで歩行者による渋滞を解消しました。
メインストリート

都市を二分する中央の高速道路です。左から合流・右側に分岐を徹底することで渋滞対策になっています。高速から降りる場所を複数個所設定することで、一か所に車が集中することを避けています。
作成した経緯
新しいCPUが出るたびに思うのですが、CitiesSkylines2でベンチマークを測定している方をほとんど見ません。それもそのはずで、このゲームでベンチマークを取ろうとすると一般性や公平性を担保することが難しくなってしまいます。しかし、このゲームはCPU性能が大きく影響するため、CPUのベンチマーク用のゲームとして最も適していると言っても過言ではありません。
そこで、
・シミュレーションスピードとFPSの相関関係を調べる
・利用規約が無い(再配布のみ禁止)
・100万人都市
・動作が軽い都市設計
・誰でも利用可能
という点を重視してこのデータとページを作成しました。
コメント
非常に参考になりました。
i7-12700F、RTX3060で画質を落としてプレイしていましたが、人口が60万人手前でスピードが絶望的に遅くなってしまい、プレイをあきらめてしまいました。
ちなみに使用されているPCは自作パソコン、それともBTOパソコンでしょうか?
まだまだこのゲームで遊びたいので、よりよいパソコンに乗り換えてプレイを続けたいと考えています。
参考までに細かいスペック等教えていただければ幸いです。
私のパソコンは自作PCとなっています。
Win11
7800X3D
TUF 4070TI
サーマルテイク360mm簡易水冷
CNV B650
TEAM DDR5 16GB×2 6000MH
クルーシャルSSD M.2 2T
The tower 300
このような構成になっています。
50万人まではGPUがボトルネックになっていましたが、
それ以降はCPUがボトルネックとなりました。
お返事わざわざありがとうございます。
自作パソコンのパーツ選びの参考にさせていただきます。
8月末に7800X3Dが値上がりしててドスパラでも79800円なのがつらいです・・・。
都度最適化が進んでいるので、i7-12700F、RTX3060でも100万なら全く問題なく、200万くらいでも巡行だけならなんとか行けるんじゃないかと思う。
このゲームはGPUは表示調整次第でどうにでもなるので大して重要じゃない。経路探索時に特にCPU負荷がかかるので、CPUがより重要。以前は人口が増えることで数関数的に負荷がかかったが、現状はパッチが当たったり、多くの人口の行動様式を変えたときに一時的に探索負荷が強まるのみ(最悪パッチが当たっただけで落ちる)で、人口が多いからと言って探索がすでに終わっていれば、人口比例に近い負荷になった。
特に負荷軽減も図らず好きなように作ったうちの街はもうすぐ250万だが、定常巡行だけなら普通に動いているので、そこそこのCPUなら300万人を目指せるんじゃないかと思う。