医療施設は市民の健康を維持するための非常に重要な役割を持つ施設。市民が病気になったときに回復するための施設という役割だけでなく、病院の周辺の住民は病気になりにくくなるという特性をもっている。そのため人口に対して病院が充実していたとしても、近くに病院が無い場所の市民は病気になりやすい。必要な施設の数と配置に注意して設置することが重要となっている。
ちなみにこのマークはおそらくCitiesSkylinesのオリジナル?本当は赤十字を使いたかったのだろうが、赤十字はジュネーブ条約により使用に制限がかけられている。そのため似たようなマークを使用している可能性が高い。
目次
医療カバーエリア
医科大学 カバーエリアなし
健康研究所 カバーエリアなし
疾病管理センター カバーエリアなし
病院 8km
診療所 4km
医療カバーエリアとは市民の健康度を上げることができる範囲のこと。このカバーエリア内に住居がある市民の健康度は上昇する。健康度については専用ページで解説しているが、基本的にはすべての住宅区を病院のカバーエリア内に入れることが推奨される。この医療カバーエリアを持つのは「診療所」と「病院」だけなので注意が必要。健康研究所・疾病管理センター・医科大学は医療カバーエリアを持たない。
カバーエリアの広さ
診療所のカバーエリアはおおよそ4kmに対して。病院のカバーエリアは8kmほどになっている。カバーエリアの広さはそこまで大きく差はないが、カバーエリア内の人口によって差が出る仕組みになっている。
まずカバーエリアの仕様として、カバーエリア内の人口に比例してカバーエリアが狭まるというものがある。そして「診療所」のカバーエリアは狭まりやすく、「病院」のカバーエリアは狭まりにくいという特徴がある。例えば上の画像のように診療所を高密度住宅が立ち並ぶような大都市の中心に建設すると、4kmあったカバーエリアが200mくらいになってしまう。そのため、大都市全てを診療所だけでカバーしようとするとそれなりの数が必要になってしまう。
一方「病院」は人口が多い地区でもカバーエリアが狭まりにくいので、町の全域をカバーしている。このように、カバーエリアは人口によって縮小し、その縮小度合いも施設によって異なる。
医療施設一覧
医療施設名 | 建築費[€] | 維持費[€] | 収容人数 | 救急車 | 医療ヘリ | 医療カバーエリア |
---|---|---|---|---|---|---|
診療所 | 6万 | 4万 | 100 | 5 | 0 | 4km |
診療所[最大] | 10万 | 7.2万 | 125 | 10 | 0 | 4km |
病院 | 188万 | 45万 | 500 | 30 | 0 | 8km |
病院[最大] | 258万 | 66.5万 | 500 | 30 | 1 | 8km |
疾病管理センター | 200万 | 35万 | 250 | 15 | 2 | 無し |
健康研究所 | 100万 | 16万 | 無し | 無し | 無し | 無し |
医科大学 | 240万 | 36万 | 100 | 無し | 無し | 無し |
診療所
最初のマイルストーンで解放される施設。以降の施設は開発ポイントを使用してのアンロックとなっている。
患者の収容人数が100人と少ないが、そもそもそこまで患者が増えるということがかなり稀。救急車も同時に多数必要となることがほとんどないので必要十分の台数がそろっている。そのため、地域の医療施設としてはこれで十分。
ただし、医療のカバーエリアがすぐに狭くなってしまうので、人口増加によるカバーエリアの縮小には注意が必要。序盤で作成した町の人口が増えてきたら、カバーエリアの見直しをすることを進める。
救急車車庫(★★)
救急車の台数を2倍に増やすアップグレード。救急車が同時に何台も必要となることが少ないのであまり活躍しているところを見ない。大災害や高密度住宅の火災があった時に活躍するくらいか。維持費は安いので見た目重視でアップグレードしてしまってよい。
拡張病棟(★)
アップグレード名は拡張「校舎」となっているが、拡張病棟の誤植。病人の収容人数が1.25倍になるアップグレード。倍率が微妙なのに維持費がやたらと高い。さらに追加の土地も必要で、正直アップグレードする意味を一切見出せない。これをアップグレードするくらいならもう一つ診療所を建てた方かまし。その方が、医療カバーエリアも広がり患者受け入れ人数も多くなる。
病院
開発ポイントを使って建設できるようになる大型の施設。収容人数と救急車の台数が非常に多く、「通常のプレイ」においては使い切ることは無い。医療カバーエリアも広大で、人口の多い都市でもほとんど狭まることが無く大都市全域をカバーしてくれる。
一方で維持費と建設費は超高額。全てのアップグレードをした状態では診療所のおよそ16倍もの維持費が必要。建設費においては30倍必要となっていて、財政の負担は非常に大きいものとなっている。財政が安定してからの建設をお勧めする。
ヘリパッド(★)
患者を輸送するためのヘリが1台使用できるようになるアップグレード。渋滞などの道路状況に影響されることなく早急に患者を輸送することができるようになる。患者が病院に到達する時間が短いと治療が成功する確率が上がるので、死亡率を下げるという面では非常に優秀。
しかし、患者を運べるのは1人だけで、利用人数はそこまで多くない。道路の渋滞対策をしていれば救急車でも十分に間に合うことがほとんどで、救急ヘリの優位性があまりない。さらに非道なことを言ってしまえば、患者が一人助かったところで都市の運営や税収にとっては一切影響がない。無理してまでアップグレードするようなものではない。
特別治療棟(★)
周辺の住人の健康度をさらに上げるアップグレード。健康度を上げる方法は限られているので、限界まで健康度を上げたい場合は必須となる。しかし、そもそも医療のカバーエリア内に住民を入れるだけで十分な健康度の上昇効果を得ることができる。そのため、こちらも資金に余裕があるときにアップグレードすることをおすすめする。
外傷センター(★)
病院に運ばれた市民の死亡率を下げることができるアップグレード。具体的な割合は明示されていないが、アップグレード前後の死亡率をくらべてもほどんど違いが判らない程度にしか効果がない。そのため、こちらも資金に余裕があるときにアップグレードすることをお勧めする。
疾病管理センター
開発ポイントを使って建設できるようになる施設。規模としては病院の半分くらいだが、医療ヘリが2台使用可能となっている。注意点として、1棟のみ建設可能ということと、疾病管理センターに医療カバーエリアは一切存在していないので、医療カバーエリアのために別に「病院」か「診療所」が必要ということがある。
この施設の特徴として健康度を上げることはできないが、健康度を下げる要因を少しだけ減らしてくれるという特殊効果を二つ持っている。まず、大気汚染による健康度低下の影響を25%減らしてくれるという効果。産業区やゴミ処理場などの大気汚染を発生させる施設の位置に注意しても、自動車から発生する大気汚染によって少なからず市民は大気汚染の影響を受けている。その影響を25%減らしてくれるので、地味な効果だが確実に良い影響を与えてくれる。
もう一つは、都市全体の感染病リスクを25%下げてくれるという効果。感染病リスクとは市民が病気になる確率のことで、この施設を建てるだけで市民が病気になりにくくなる。市民が病気になりにくければ、「病気の従業員」による企業の効率低下が起こりにくくなり、都市の収益も少し良くなる。
総評として、確実に良い効果を生み出すのは間違いないが、建設費・維持費に見合うだけの効果は得られない施設。そのため、都市の資金や開発ポイントが余ってきて他にすることが無くなった場合に建てるのが良い。間違っても序盤に建てるような施設ではない。
健康研究所
開発ポイントを使って建設できるようになる施設。こちらも疾病管理センターと同じで1棟のみ建設可能、健康研究所に医療カバーエリアは一切存在していないので別に「病院」か「診療所」が必要となっている。さらに医療系の施設なのに医療行為ができないという特徴もある。
所持している特殊効果は、公園の娯楽を10%上げるというものと、都市全体の感染病リスクを10%下げるというもの。公園の娯楽の数値を上げる方法は限られているため、最大値を出そうとすると必須の施設となっているが、そもそも上げ幅が少ない。感染病リスクを下げる効果も強力ではあるが、こちらも上げ幅が少ないので、あまり大きな影響がない。そのため、建設費・維持費に見合うだけの効果は得られない施設と言える。資金と開発ポイントに余裕が出てきてから建てるようにしよう。
医科大学
学校の分類である医科大学だが、大学病院のアップグレードによって病院の機能を持たせることができる。追加の土地が必要となっているが、追加するたびに患者受け入れ人数を100人増やすことができる(初期城状態では0人)。
ただし救急車や救急ヘリが配備されていないため、医科大学に入院する患者は非常に少なくなっている。医科大学に入院するためには徒歩で来院する必要があり、入院するのは近隣の市民だけ。そのためアップグレードを数回して患者受け入れ人数を増やしても無駄になることが多い。上の画像のように医療需要を最大にしたとしても、患者受け入れ人数が70人までしか増えず1回分のアップグレードで事足りる。
病院としての機能は診療所以下の性能だが、医科大学の特殊効果が非常に優秀。「病院の効率を10%上昇」と「治療失敗率-25%」は唯一無二。追加のアップグレードによる追加の特殊効果も非常に有用。
大学病院
病院としての機能は他施設と同じ程度だが、医療カバーエリア・救急車・救急ヘリが存在しておらず、患者が集まりにくいという欠点を持っている。周辺に住宅が無ければ常時患者0人というのも珍しくない。
一方で、大学病院には周囲の健康度を5%引き上げるという有用な効果が付与されている。1kmの範囲で5%はかなり弱いが、アップグレードには珍しく重複させることができる。最大で12個大学病院を追加することができるので、1kmの範囲の健康度を60%も上げることができる。実用的ではないが・・・。
大学病院豆知識
↓診療所の救急車が医科大学に患者を運んでいる。
病院としては欠点が多い大学病院だが、他医療施設が患者受け入れ人数が上限に達していて、なおかつ都市外部の医療施設も許容量オーバーとなると状況が変わってくる。なんと、都市外部からの救急車や他施設の救急車が医科大学に患者を運ぶという珍しい現象を見ることができる。しかもこの救急車は何往復もして患者を運んでくれる。さらに医科大学には医薬品貯蓄の概念が無く、薬品切れを起こさず無料で運営可能。ただし、こちらも実用的ではない。
拡張校舎
通学できる人数を増加させるアップグレード。学校としての医科大学は、学校のページで解説しているので、ここでは解説を割愛。
研究施設
学生の卒業率を上げるアップグレード。学校としての医科大学は、学校のページで解説しているので、ここでは解説を割愛。
病気と怪我人
市民が病気になったり怪我をしたりすると、医療施設で治療する必要がある。治療が終了するまで通学・勤務ができなくなってしまうので、学生が病気になると卒業確率が低下し、仕事をしている市民なら世帯の収入と務めている会社の効率が落ちる。そのため、地味ではあるが健康度が高い・事故の確率が低い都市の方が平均学歴・収益・建物レベルが上がりやすいという結果となる。
病人
市民は健康度と都市の感染病リスクから計算される一定確率で病気状態となる。病気を治すためには医療施設で治療を受ける必要があるが、一定の確率で死亡してしまう。
怪我人
市民が交通事故に巻き込まれたり、自然災害によって被害を受けると怪我をすることがある。そして、怪我をするタイミングにおいて一定確率で死亡するようになっている。
ちなみに、火災では怪我人が発生せず即時死亡扱いとなる。
病人・怪我人の治療成功率
治療に成功する確率は公表されていないが、確率の上昇・低下要因については公表されている。
治療施設までの到着時間・・・・早いと治療成功確率が高い
治療施設の効率・・・・・・・・効率が高いほど成功しやすい
医科大学の建設・・・・・・・・失敗確率25%低下
治療が失敗し死亡した場合の処理
市民の治療に失敗した場合は、即時に市民のデータが消去されフォローからも外れてしまう。火葬場に送られることも無く、家族構成からも削除される。少しホラー。
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